新・内海新聞 62号

3つの定義と内海式マーケティング23の法則(1)

マーケティングという言葉の的確な日本語訳は無いと言われています。
そこで勝手に解釈した場合、「売り手と買い手の距離を近づける方法」と訳しました。

なんとなく解りやすくなりました。
世の中の動きのほとんどは人が作り出している訳であり、人の考えによって様々な動きをします。
つまりその根っこは人の頭の中、つまり脳にあると言えます。
脳を分析する事でその行動パターンは少し掴めるのかもしれません。

そんな人の行動パターンを心理的にまとめたのが、内海式マーケティング23の法則です。
この23の法則のいくつかはこれまでもこの中に書かせて頂きましたが、今回何回かに分けて体系的にまとめてみようと思います。

先ず、マーケティング23の法則の前に3つの定義というものがあります。
日頃、何気なく使っている言葉の中で、マーケティングにとても影響のある言葉です。

それは、「コンセプト」と「個性」と「ブランド」です。

このそれぞれの言葉の定義を考えてみましょう。
コンセプトが大事!コンセプトを明確に!コンセプトをシンプルに!などとよく会議などで出てきますが、いったいコンセプトとは何の事なのでしょうか?
辞書をみれば「概念」や「発想」とありますが、これではますます解りません。
なぜこの辞書の意味がよく解らないのでしょうか?
では解らないのは、なぜ解らないのでしょうか?
それは行動の予測ができないからです。何をすれば良いのか解らないというのが正確な心理と言えます。
コンセプトという言葉の意味に行動を持たせる事が大事です。
コンセプトとは「誰に何を提供するのかを決定する事」と言えます。
これさえ決まれば、何をいつどのようにして提供すれば良いのかが予測できてきます。
だからコンセプトとはとても大切なのです。

また「個性」という言葉も厄介な言葉です。
行動パターンや購買パターンは、この個性によって支配されている事が多いからです。
であれば個性とはいったいどういう事を意味するのでしょうか?
彼は非常に個性的だ!とか、個性豊かな作品だ!とか、あなたの個性が理解できない!とか、それぞれ無意識に使っています。

この個性とは何をさすのでしょうか?
個性とは「持続する関心」です。ずっと考え続けている事がその人の個性であり、行動にもその関心が現れてきます。

23の法則に出てくる「好みの管理」や「けもの道マーケティング」でまた詳しくご説明したいと思います。

そして、最後の「ブランド」。一番一般的で難解な言葉です。

 

3つの定義と内海式マーケティング23の法則(2)
その一 「決断の法則」

「ブランド」を辞書で調べると「商標」「銘柄」とあります。
確かにそういう意味なのだろうと思いますが、前述と同じように、どういう行動が伴うものなのかが解らなければ理解できません。

「ブランド」とは「顧客との約束」という解釈になるかと思います。
顧客とどういう約束をしているのか?約束ですからそれはきっちり守らなければなりません。
約束が守られる事によって、信頼が増し、絶対的な信用につながっていきます。
顧客と何を約束して、どうそれを守って行くのかという事が「ブランド」の意味となります。

これらのように、何気なく使っている言葉の中にマーケティングの大きなヒントが隠されています。
言葉の意味を知り、それを実際の行動に置き換えて考えるとき、様々な方向が見えてくると考えています。

これが売り手と買い手の距離を近づける事につながって行くものと信じています。

お客様に対する「ありがとうございました!」という感謝の言葉も漢字で書くと「有り難うございました!」となります。
「有る」が「難し」。つまり有り得ない事という意味です。
目の前でまさに今奇跡が起こっているという意味です。その奇跡に感謝するという大変重い意味となります。
人に感謝するというのはそういう意味なのだという事で顧客にも対応していく事が大切です。

内海式マーケティング23の法則は、体験的行動理論とも言えます。
体験上に生まれた考え方ばかりですが、行動し前に進むにはどうすれば良いかという事のルール化と言えます。

「やってできないはずがない。やらずにできるわけがない。」というのが前提となっています。

今回は一つ目の法則の「決断の法則」です。23の法則の中でももっとも重要な法則と言えます。
何かの大きな決断をする時に用います。
決断の方法はその内容がどうだとか、可能性がどうだとか様々な悩む要素はありますが、それを考えていたら何時までたっても判断はできません。
なぜならその前提が、もしもうまくいかなかったらどうしようと思っているからです。
うまく行く方法は無いものか?と思ってももしそのような方法があれば悩む必要も無い訳で、決断とは実は全く違うところに大切なものがあります。
それはリスタートできるかどうかという事になります。

決断の法則は
(1)前からしたかった事なのか?
(2)その人が本当に信頼できるのか?

という2つの質問に両方YESが付けば迷わずにGOです。
もしも、どちらかにNOが付けば一旦中止という事です。
これは、どんな企画でもうまくいかない!という事が前提になります。
順風満帆に進む事など無いからです。うまく行かなかった時、人はスタート時の事を考えます。
本当は信用できなかったとか、本当はしたくもなかったとか、どちらかにNOがあれば、その企画自体が嫌になり、これまでかけた時間すべてが無駄になります。
もしも最初の質問が両方YESなら、問題が発生したところに目が向き、軌道修正してリスタートできます。

大切な事はいかに持続させるかという事であり、持続を妨げる要素を排除する必要があります。その最大の要因がスタート時にあると言っても過言ではありません。