新・内海新聞 53号

数字で見ると現在の日本が見えてくる。

  1. 出生数:105万人(H23)
  2. 受験者数:大学受験50万人小学受験30万人
  3. 大学新卒就職者数:33万人
  4. 結婚式:67万組
  5. 自宅新築住宅戸数:50万戸⑥定年者数:70万人
  6. 葬式:126万人。

結婚組数は数年前まで年間100万組だったのが30%以上ダウンしていることは、その後の出生数も30%ダウンし、80万人程度となる。死者数は年間1.8%増で伸びているので、その差は60万人となり毎年人口減が続く。2015年に5045万戸で世帯数はピークで減り続け、126万人の死者の10ヶ月後には遺産相続の関係で土地家屋の売却が増えて市場に流入し供給過多となる可能性が高い。しかし、これはやがて欧州・米国・中国でも起こり、日本の現状は世界の先端の大実験が現在進行中ということになる。

友近忠至のシステム至高(11)

パンチカードがサンリオと取引店の間をグルグルと回るターンラウンドシステムはその効果を発揮し、データエントリーという入力作業が激減し、入力ミスも減り、社内の効率は大幅に向上しました。しかし、サンリオの業績はどんどん向上しキャラクターの数も増え、それにともなってそのアイテム数も急増していきました。取扱店は、従来どおりのパンチカードのターンラウンドシステムでも、そのカードの増大からやりとりに限界がでてきていました。

「おそらく、このままいくと来期には売上は2倍近くになる。そうなったら今の人員や設備ではとてももたなくなるのは明白。」
すぐに、人員増強計画が立てられたのですが、仕事が増えたからと言って増員していたのでは、どんどん経費が増えて利益が圧迫されてしまう。人員を増強せずに、この急増するニーズに対応する方法はないものか・・・・。人事部から、人員増に伴う人件費の増加分の報告が上がってきました。それを見て、

「この人件費が必要というのなら仕方が無いが、別の方法は無いものか?」
担当部長を呼んで、質問しました。
「毎月、これだけの人件費増があるとして、この増加分を人件費ではなく、月々のリース費用だと考えればその原資はいくらとなるか教えて欲しい。」担当部長は驚きましたが、言われるように
「約**億円」になります。」
「そうか、ではその**億円を使えば、この人を増やさなくても設備投資で業務の効率化ができないものか検討してほしい。」ということで、様々な機械化を導入することで人件費の増加を圧縮する方策を考えることになりました。それは越中島にあった倉庫を機械化し、スマート倉庫にすることでした。ベルトコンベヤーの配置や、梱包の個数や位置を指示する標識ランプ、全体を制御するコンピュータシステムと最高レベルのスマート倉庫の完成を目指しました。

一方、ターンラウンドシステムの限界を感じていた友近さんは、それに変わる新たなシステムのアイデアを探していました。日本のコンピューターメーカーを集めて、アイデアを求めましたが、コンピューターの大型化や増設以外のアイデアは出てきません。日本になければ海外しかないと、アメリカ合衆国やヨーロッパ各国をまわり、各社のシステムの見学や情報収集をしましたが、現在のサンリオの課題を解決するものはありません。

結局成果は得られず帰国することになったのですが、ニューヨークに松山中学時代の友人が米国銀行の役員をしていたので、表敬訪問してから帰国することにしました。久しぶりの再会で話しは弾みましたが、ガラスで仕切られた隣のブースで、アメリカ人女性が電話をしています。プッシュホンです。受話器を挙げて、プッシュして電話し、何かを聞いているようなのですが、話もせずしばらくすると電話を切ります。そして、また受話器を上げて電話していますが話しをせずに電話を切ります。見ていれば10分以上同じ事を繰返しています。

「ところで、あの女性は一体何をやっとるのかね?電話をかけているようだけれど、話しもせずに電話を切っていて、何度も何度も繰り返しているようだが・・」
「あれですか、あれは今電話会社から頼まれてテストをしているんですよ。プッシュホンでコンピューターに電話して、銀行口座番号を入力すると銀行残高を音声で教えてくれる仕掛けらしい。」
「え、電話とコンピューターが繋がるのか?」
今では当たり前の話ですが、当時は革命的でした。電話は話をするだけの道具だと思っていたら、コンピューターの端末になってしまう・・・衝撃を受けました。
「ということは、プッシュホンを通じて、注文の受発注が出来るのではないか?もしもそれが可能なら営業マンもいらないし、ターンラウンドシステムもいらない。しかも24時間いつでも無人で受発注が可能になるかも知れない。」

電話を借りて、ニューヨークからIBMの担当者に電話をかけ、今見た仕掛けを説明し、自分が帰国するまでに情報をすべて収集しておくように指示しました。こうして誕生したのが「テレフォンデータエントリーシステム(TDE)」、電話機による全自動オーダーエントリーシステムです。取引店はお店のプッシュホンから、店番コードと注文する商品のコード番号と個数をプッシュします。チェックデジット機能があり、不整合なプッシュがあると警告音が鳴り、初めての人でも間違いなく利用できるようにしました。このTDEは、電電公社に先駆けて、世界で始めて完成させた世界最先端のオーダーエントリーシステムでした。

これらのIT化に成功し、サンリオは株式上場を果たすことになります。今回で、友近忠至のシステム思考シリーズは終了ですが、「システムとは何か?」を学んだように思います。「人が何も考えずとも同じ結果を導き出せるようにする仕掛け」がシステム化であり、自分の力を何倍にもする方法であるということかも知れません。

新人になろう

「新人になろう」
これは、2003年12月25日頃から5日間掲載された朝日新聞の広告です。当時、この記事をみて、メラメラきたのを覚えています。日常生活の中で、何か物足りなさを感じつつも、今のままでもいいやというような甘えと、何かこのままではいけないという焦りの中でのこの記事でした。人生の中に「落し物」はないか?もしあるのだとすれば、「絶対に拾いに行くべき!」出来上がったと勘違いしていた人生のジクソーパズル。でも、1ピースだけ、入れられずに床の隅に落ちている。過去に戻ることは出来ないけれど、今からでも拾いに行って、きっちりパズルを完成させよう!そう、思った記事でした。

松井稼頭央、大リーグ挑戦。


このニュースはなぜ、僕らの心をこんなにも躍らせるのだろう。大活躍が予感できるから、という理由もあるけれど、それだけじゃない。 きっと、彼ほどの実績を残した選手が、もう一度スタートラインに立とうとする姿勢に、心が騒ぐのだと思う。気持ちひとつで、人はいつでも新人になれるという単純な事実に、ワクワクするのだと思う。高度経済成長とかバブルとか、そんな言葉たちのせいで、一度頂点を見てしまった気分のニッポン。でも最近この国にも、再びスタートラインに立とうという気概が、満ちてきたように思う。

さて、2004年。僕らもスタートラインに立ちませんか。新人になりませんか。 気持ちひとつでいいんです。よく笑う新人。ちゃんと怒る新人。上司に意見できる新人。部下を叱れる新人。子供ともっと過ごす新人。親との時間を増やす新人…。自分にとって新しい試みをすれば、誰だって新人です。 「どこまで自分が伸びるか楽しみです」 松井選手の眼前に広がる、青く澄んだベースボールパーク。それはカタチを変えて、私たちの前にも広がってゆくはずです。「新人になろう」。それは、つい実績にとらわれてしまう私たちへの自戒の念を込めて送る、メッセージです。

小柴昌俊東大名誉教授のノーベル賞受賞は、誰もが知っている。


けれども、その後の新しい活動は知られていない。この10月、教授はノーベル賞の賞金をもとに、長年研究を支えてくれた仲間と「平成基礎科学財団」を設立した。目的は理科教育の向上だ。来年は78歳。それでも新しいことに手を染める。「すぐには利潤を生まない基礎科学を守りたい」言葉は強く、現実的だ。どうも私たちは、ノーベル賞という勲章ばかり見ていたようだ。受賞後すぐに始める行動力。新しいことにひるまない気力。それこそが、教授の本質かもしれない。

教授にとって、ノーベル賞はもう過去だ。私たちも、遅れてはいけない。さあ、2004年。私たちも始めませんか。新人になりませんか。ちょっとしたやる気でいいんです。よく笑う新人。ちゃんと怒る新人。上司に意見できる新人。部下を叱れる新人。子供ともっと過ごす新人。親との時間を増やす新人。自分にとって新しい試みをすれば、誰だって新人です。教は言います。「実験のおもしろさは、やってみなくちゃわからないこと」素粒子物理学はムリでも、その行動力は見習えるはずです。「新人になろう」。それは、つい過去にとらわれてしまう私たちへの自戒の念を込めて送る、メッセージです。

前三重県知事という肩書きは、もう失礼かもしれない。


北川正恭氏は現在、早稲田大学大学院の「新人」教授である。1995年から改革派知事として活躍するも、多選を批判し3選不出馬を表明。そのニュースに驚いた人は少なくない。なぜか。地位を築いた人は、それにしがみつくものだと思っていたから。それは決して、政治家と呼ばれる人に限らない。私たちだって地位や立場は大事だ。守りたいと思う。そしていつしか、守ることがすべてになってしまう…。彼は守らなかった。新しい理想に向かって飛び出した。その決断に、私たちの心は騒いだのだと思う。さて、2004年。立場を忘れて新人になりませんか。

小さなことでいいんです。よく笑う新人。きちんと怒る新人。上司に意見できる新人。部下を叱れる新人。子供ともっと過ごす新人。親との時間を増やす新人…。自分にとって新しい試みをすれば、誰だって新人です。北川氏は言います。「人生自信満々じゃない。自分が変われば世界が変わると懸命に思いこんでやっている」そう、私たちの小さな変化でも、社会の変化につながるかもしれないのです。「新人になろう」。それは、つい現状維持に走ってしまう私たちへの自戒の念を込めて送る、メッセージです。

見出し風に言えば「伝説のヒロイン復活!」である。


喜多嶋(旧姓内藤)洋子さんが、33年ぶりに戻ってきた。エッセイストとして。ドラマ「氷点」のヒロインで国民的アイドルとなるも20歳で結婚、そして引退…。それ以来の突然の復帰にも驚いたが、33年ぶりに現れた彼女の、その気負いのなさに私たちは2度驚くことになる。「主婦業は本当に楽しかった」彼女は軽やかに語る。きっと、主婦を十分に楽しんで、新しいことへ気持ちが動くまでに、たまたま33年かかった、ということだろう。どうも私たちは、時期とかタイミングを意識しすぎるようだ。「しかるべき時」なんて時ではない。始めたい時に始めればいい。

彼女の笑顔は、そんなことを感じさせてくれる。さて、2004年。私たちも始めませんか。新人になりませんか。タイミングは、常に「今」です。よく笑う新人。ちゃんと怒る新人。上司に意見できる新人。部下を叱れる新人。子供ともっと過ごす新人。親との時間を増やす新人…。自分にとって新しい試みをすれば、誰だって新人です。「自分にできることをもう一度考えたんです」なるほど。行動する人は若い。「新人になろう」。それは、つい躊躇してしまう私たちへの自戒の念を込めて送る、メッセージです。

元横綱・曙氏の格闘技転身のニュースを、あなたはどう受け止めただろう。


どこかに「なぜそんなバカなことを」という気持ちはなかっただろうか。そしてその時の「バカなこと」とは「格闘技に挑戦すること」ではなく「世間から叩かれるようなこと」を指してはいなかっただろうか。結果によっては、世間は冷たいだろう。それ見たことかと、訳知り顔で叩くだろう。それでも彼は、決断した。今私たちの中に、彼を応援する気持ちが芽生えてきた理由は、そこにあるような気がする。

叩かれても笑われてもかまわない。やりたいことをやるだけだ、という彼の思い切りに、心動かされているように思う。さあ、2004年。周囲の目は忘れて、私たちも思い切りませんか。新人になりませんか。何だっていいんです。よく笑う新人。ちゃんと怒る新人。上司に意見できる新人。部下を叱れる新人。子供ともっと過ごす新人。親との時間を増やす新人…。自分にとって新しい試みをすれば、誰だって新人です。「何を言われても、練習のガソリンにすればいい」彼の言葉によれば、周囲の雑音が多いほど、力は増すようです。「新人になろう」。それは、つい臆病になってしまう私たちへの自戒の念を込めて送るメッセージです。
(2003年 朝日新聞より引用)