内海新聞 41号

東京赤坂に、私にワインを教えて下さったソムリエの児玉さんという方がいらっしゃいます。お店に行くと、毎回お奨めワインが出てきます。でも素人の私には、何をどう選んだらよいのかさっぱり判りません。飲んでみれば、ある程度、美味しいかどうか判りますが、ボトルを見ただけでは判りません。そんな時こだまさんが、良い方法を教えていただきました。良質ワインの収穫できた年号だけ覚えておけば大体間違いないそうです。

ボルドーは1982年、ブルゴーニュは1990年、ナパは1997年、オーストラリアは1998年だそうです。この年にできたワインは、大体間違いないそうです。ちょっと知ったかぶりができそうです。

ドッグランデビュー

先日、友人の個展を見学に行きました。神奈川県の秦野に木村植物園というところがあります。結構、山の奥にあって、車でしか無理なところです。このなかにカフェがあります。このカフェは、犬同伴でもOKのお店です。お店はトレーラーを改造したもので、なかなかおしゃれなお店です。メニューにもドッグメニューがあります。そこらにあるドッグフードではありません。黙って出されたら、絶対に犬用とは思えません。私は、犬用のメニューが気に入ってしまい、結構美味しく頂きました。お店の横には、「ドッグラン」が併設されています。「ドッグラン」とは、囲いのある犬用の運動場で、ここに犬を放して思いっきり走らせたり、他の犬との社交を楽しませます。最近、近所でも「ドックラン」併設のお店やペンションが増えています。

ただ、このカフェの面白いところは、定期的に「犬種ミーティング」をやっている事です。毎月、日程を決めて、その日は「同じ犬種」だけが集まるのです。今日は、「アイリッシュ・コーギー」の日だったり、ある日は「ラブラドールリトリバー」の日だったりです。そこに、その指定の犬種を連れた(連れられた?)飼い主が集まります。ちなみに、こんな感じです。

1/ 4(日) チワワちゃん 集まれ
1/10(土) ボーダーコリーちゃん 集まれ
1/11(日)ビーグルちゃん 集まれ
1/17(土) ヨーキーちゃん 集まれ
1/18(日) Tプードルちゃん 集まれ
1/24(土) シャルティーちゃん 集まれ
1/25(日) シュナウザーちゃん 集まれ
1/31(土) シーズーちゃん 集まれ
2/ 1(日) ポメラニアンちゃん 集まれ
2/ 7(土) パグちゃん 集まれ
2/ 8(土) MIXちゃん 集まれ・・・。

集まった犬たちは、いっちょうらいのお洋服を着たり、念入りにブラッシングされたり、それはもう大変な披露宴です。人間の世界では、赤ちゃんができて数ヶ月経つと、ベビーカーに乗せて近くの公園に行って先輩ママ達に自己紹介することを「公園デビュー」というのだそうですが、大変気を遣う大変なイベントと聞きました。さて、この「ドッグラン」でも新人飼い主と犬たちの「ドッグランデビュー」というのがあるような気がします。これも最も緊張する瞬間だと思います。このカフェでの飼い主達の会話は、犬たちの教育問題、恋愛問題、健康問題が話題の中心のようです。まったく人間と変わりません。黙って、目を閉じて聞いていると、まるで自分の子供のことを話題に話しているかのようです。

さて・・・ここからが私が驚いて嬉しくなったニュースです。このカフェは、平塚にあるフレンチのお店の姉妹店です。ここは、大変美味しいという事で有名なお店です。ところが、満員でなかなか入れません。貸し切りパーティーが多いのです。そして、驚くことは「犬同伴の飼い主達のパーティー」が多いのです。別に、このお店が主体で開催しているのではないのですが、飼い主達が犬同伴OKのフレンチということで、カフェから流れてきて、貸し切りパーティーが増えるようです。しかも、犬種別にパーティーが行われるので、次から次から予約が詰まっていきます。確かに、プードルを飼っているお家はプードルに非常に感心が高いので、そういうパーティーがあって、気心の知れた人たちが集まるとなれば、すぐに集客が可能だと思いました。

飼い主の、目下の問題はお嫁さん探しやお婿さん探しですので、そういうところでお見合いもかねてのパーティーはぴったりなのです。飼い主の素性も重要ですから、それも含めての確かめのパーティーです。まさに犬の合コンです。50歳以上の子供の教育を終え、世間の義務や責任から、ようやく解放された、金銭的に余裕のあるシニアが、今度は犬というペットに走ってゆく。でも、こういうコミュニケーションもいいかな・・とも思います。近所で、犬の散歩をしていると、全て犬の名前が会話の中心になって、「ジャッキーちゃんのママ」とか、「ももちゃんのパパ」とで飼い主を呼び合い、またそれがしっかり通じてしまうところが愉快です。後で「ジャッキーのママの本当のお名前はなんだっけ?」という事もよくあります。

ケータイ電波浸透率と店舗繁盛の法則

日本の携帯電話の普及は、猛烈なスピードで加速してきました、いつの間にか世界有数のケータイ電話国家になってしまいました。もう一人一台から二台持っているといってもいいでしょう。海外に行っても、ケータイ電話はそのお国事情が現わしています。アメリカは、ケータイ電話は、かなり普及しているのに、街角で利用している人を見かけることは、ほとんどありません。

これは自動車電話が主体なので、持って歩くということは少ないと聞きました。一方、韓国や北京などは、街中にケータイ電話ショップがあって、ほとんどの人が、持って歩いています。日本のケータイ電話とアメリカや中国などのケータイ電話は、通話料の設定で大きな違いがあります。これはほとんどの日本人がご存知ないと思います。日本の常識では、電話というものは、電話をかけた方が、その電話代金を支払う仕掛けになっています。日本ではこれは常識なのですが、世界からみたら、非常識です。海外では、電話に出たほうがその電話代金を支払います。だから間違い電話などは大変迷惑なことです。全額着信側が支払うのではなく、発信側もいくらかの負担はあるのですが、大半は着信側、つまり電話にでた方が支払うことになります。ですから、相手をしっかり確かめてから電話に出るということになります。

アメリカ人はケータイ電話は持っているのに、さらに別にページャー、つまりポケットベルを持っている人が多いのに気付かれた方もいると思います。これは、まずポケットベルに電話をしてもらって、その内容を見て、改めてケータイ電話から電話をかけ直すということをしています。この方が電話代金が安くなるからです。発信者番号の通知があれば、ポケットベルなどいらない・・・と考えられるかもしれませんが、旧式の、そんな機能のないケータイ電話を使っている人が多いので、こんな面倒くさいことになってしまいます。

さて、一方、日本のケータイ電話の話ですが、ある人に言わせると、最近の若者は待ち合わせが下手になったといいます。待ち合わせ場所は適当に決めて、あとはケータイ電話で連絡を取り合おうという人たちが多いのです。ケータイ電話がなければ、待ち合わせすら出来ない、また友人の連絡先の電話番号もメモリーに記憶させているので、紛失すると、もう何も出来ない事になります。たとえば、お店で待ち合わせをする場合、必ず遅れてきたり、道に迷ったりする人がいます。こういう時は、ケータイ電話だけが頼りです。でも、そのお店がケータイ電話の電波が届かなかったら、外に出て行って電話したりメールしたりと大変面倒です。お店の繁盛は、ケータイ電話がつながるかどうか・・・?がとても重要なファクターになりつつます。

以前、あるお店の前でOL風の人たちが、「ここはやめておこうよ。ケータイつながらないよ。遅刻してきた人と連絡とれなくなるかも知れないからね。」こんな会話をしている人たちがいたのを覚えています。よく、お店の前に「エビスビールあります!」というビール会社のポスターを見かけますが、「ケータイ、つながります!」というポスターが店頭に貼られてゆくことで、来店率をアップさせることが可能かもしれません。一方、電波が通りやすくする方法ですが、電波の浸透率を上げる屋内アンテナが市販されていますので、簡単に店内の環境整備は可能です。これらケータイ浸透率を上げる「屋内アンテナ」の普及は店舗内のケータイ電話の疎通率をアップさせ、それが来店促進につながってゆく。これは「ケータイ電波浸透率と商売繁盛の法則」となるかもしれません。あとは、携帯電話の利用者側のマナーの問題となります。

携帯版内海新聞がスタートします

2ヶ月ほど内海新聞を休んでいました。発送データから削除されたのではないかと心配されている方もいるかも知れませんがご安心下さい。休んでいた理由は「携帯版 内海新聞」の開発をしていたためです。携帯電話でも読めるようになりました。「いつでも、どこでも、なんどでも」が今回の開発のテーマです。下のURLにアクセスすることで見られます。

http://k.excite.co.jp/hp/u/utsumi_katsunori

インターネットに接続できる携帯電話から直接入力いただいても結構ですが、できればパソコンから上のURLをご自身の携帯電話にメールで送って、アクセスいただくと正確です。内海新聞の記事をリメイクして再登場です。電車を待つ時間や、休み時間など、急に出来た空き時間に是非訪れて見てください。何かのヒントになれば幸いです。インターネットならではの色々な趣向を凝らしています。ひとつひとつのコラムは、次の駅までのひと駅分の長さ、つまり約3分で読めるようになっています。またご意見ご要望をお寄せ下さいませ。

内海新聞 40号

寒中お見舞い申し上げます。年末年始はいかがでしたでしょうか?私はある方に「算命学陰陽五行説」を学びました。この法則は4000年以上も昔の古代中国で生まれ、現代においても引き継がれています。すべては憲法発布の年に始まり、10年おきに時代の流れが変わり50年で一周します。

最初の10年は混乱の年、次の10年が教育の時代、その次が経済台頭の時代、そして大衆の時代、最後が権力集中の時代です。ちょうど50年で振り出しに戻ります。日本の憲法発布が昭和22年。その50年後が1997年。現在は2004年で、二回目の混乱の時代の10年間のど真ん中にあります。前回は戦後の混乱期。今までの常識が通じないベンチャーの時代でソニーなどが生まれました。今も同じ時代にあります。さて今回は?そして次の教育の時代とは?

ヤドカリマーケティング

子供の頃、時々、潮干狩りに行きました。一番のターゲットは「まてがい」でした。「まてがい」という貝をご存知でしょうか?海岸の砂浜で潮が引いた後に、直径1センチ位の穴が無数に開いています。これが「まてがい」の巣穴です。ここに食塩を振りかけると、穴の中から長細い「まてがい」が飛び出してきます。それを捕まえるのが楽しみでした。

もうひとつ興味深いものがヤドカリです。ヤドカリは貝殻を背負っていますが貝類ではありません。十脚甲殻類というエビカニの仲間です。成長して体が大きくなるに従って貝殻を取り替えてゆきます。このヤドカリの習性と人間の習性は良く似ていることに気付きました。以前に「容積満杯の法則」を掲載しました。「人は、住む容積に合わせて、家具や荷物を増やしてゆく」というものです。引っ越して最初はとても広い部屋でも、1年後にはもう家具や荷物でいっぱいになっています。国内の消費活動をあげるには、大きい部屋に住むほど税金や助成などのメリットがあるような政策をとるのが面白いという話でした。

このヤドカリを見ていて気付いた話です。ヤドカリも引越し直後は大変大きな貝殻を背負って、のそのそ歩いていますが、やがて体が成長して丁度よくなります。さらに、もうひとつ気付いたことがあります。ヤドカリの背負っている貝殻にヒントがありました。今まで背負っていた貝殻が窮屈になると、それを脱ぎ捨てて、もっと大きな貝殻を探しだして引越ししてしまいます。ヤドカリは新しい貝殻を背負ってどこかに行ってしまいます。

もしも、このヤドカリが企業の大切な顧客だとしたら、悠長に構えてはいられません。引越ししてゆく顧客を追いかける施策が必要になります。毎年1000万人程の人々が引越をします。見知らぬ土地に行くのですから、不慣れなこともあり、さまざまな情報を素直に欲しがる貴重なビジネスチャンスでもあります。これが「転居者マーケティング」です。

ところが、一方、このヤドカリが脱ぎ捨てて行った中古の貝殻を観察し続けましょう。必ず、別のヤドカリがやってきて、この貝殻に住み着きます。貝殻はリサイクルされるのです。これをマーケティング的に考えた場合、引越して行った後の住宅には、また次の人が引越してきます。おそらく引越し直後には、荷物は少なくスペースに余裕があり、その後、荷物が増えて満杯になることが予想されます。引越して行った人を追いかけることは、とても重要ですが、引越して行ったあとの、空き住居に越してくる次の人を待って、サービスを提供するということも、とても重要なビジネスチャンスといえます。つまり、「引越し」とは、一箇所で転出してゆく人と、入居してくる人の2回のビジネスチャンスがあるという話で、私はこれに「ヤドカリマーケティング」と名付けました。

少し話の視点を変えて見ましょう。これが会社の事務所でも同じことが言えると思います。会社が引越して出て行った後の、空家のオフィスには、やがて次の会社が入居してきます。私も経験がありますが、引越し直後は、スペースが余っていて大丈夫かなと思うことがありますが、ものの半年も経つともう、荷物や人が増えて窮屈になってきます。でも部屋のスペース以上に膨らむことはありませんが・・・。

この入居直後の企業には新しい契約が沢山発生する可能性があります。宅配便業者や、マットのレンタル会社、人材派遣に文房具屋さん。コピー会社やトナーのリサイクル会社さん。さらには、求人広告代理店などなど・・・。つまり総務周りの新規受注のビジネスチャンスが盛りだくさんということです。今の顧客の中で引越して出て行った会社の空き事務所の住所こそ、とても可能性のある新規受注のデータベースということになります。ただし、いつ、どの会社が越してくるのかは判らないので少々の工夫は必要かもしれませんが。ここがノウハウといえます。

指紋でポイントカード

昨年の11月28日付けの日本経済新聞の朝刊の「企業1面」に「個客の購買分析連携」という記事がありました。そこには、イトーヨーカ堂がレジで支払いをすると、関連する一緒に良く売れる商品のクーポンが打ち出される仕組みの記事です。仕掛けたのはカタリナマーケティングジャパン。その名も「レジクーポン」。

大半の客は商品を見てから購入するので、その場でクーポン券を渡せば、すぐに商品を確認して購入する確率が増えるという理屈らしいです。顧客を分析して的確なマーケティングを行うのは理想ですが、この顧客データベースが曲者です。維持メンテナンスやシステムに莫大な費用がかかります。

内海新聞の25号の「コインスターという両替機とシステム化という考え方」の中に、アメリカにあるレジクーポンの話を掲載しました。日本のレジクーポンの発想の原点はどういうものか判りませんが、アメリカにあるレジクーポンは明確なコンセプトがあります。

顧客属性のデーターベースを保有することは、莫大なコストがかかるという事に気付いて、データベースはなるべく持たないという方向になって生まれた手法です。どこの誰が歳はいくつで、カードを何枚持っていて、趣味は何で前回は何を購入して・・・とどんどん膨張してゆくデータベースの経費が利益を超えたことが原因です。

いっそのこと、そんな情報は一切捨てて、ある商品が売れる時は、必ずこれも売れるという、商品の販売相関関係のデータベースだけ作り上げ、POSレジで読み取る毎に、一緒に売れる商品のクーポンが印刷されるようにしました。ここは、先ほどの「大半の客は商品を見てから購入する」に当てはまりますので、すぐに確認に行って購入する確率も高くなるでしょう。

ところで、私はいろいろなポイントカードを持っていますが、兎に角その枚数の多さにうんざりしています。もう財布が壊れそうです。ポイントカードを作るとき、氏名・住所・年齢・電話番号・・・等々記入し、しかも、各店舗で共有していないので全部別々に発行されています。私は、先ほどのアメリカのレジクーポンと同様に、どこの誰という情報が無くても良いのでは・・・と思ったりもしています。あのプラスチックのカードを10枚も20枚も持つよりも、これを指紋認証と組み合わせれば、大変便利だと思います。つまり、自分の指がポイントカードになるという発想です。

初回に自分の指紋を登録しておきます。この指紋自体がIDとなります。この指紋データの後ろに、様々な購買履歴が蓄積されるようにすれば、指紋は世界でたった一つのオリジナリティーですから、世界でたった一つのIDです。利用者はカードを持ち歩く必要も無くなります。指紋認証の機械は、もうライターくらいの大きさですし、価格も一万円程度で市販されています。パソコンにUSBケーブルで繋げば利用できるようになります。この指紋情報に個人属性データベースを合体させて使うことも良いかも知れませんが、名前や住所など本人を特定する情報は一切扱わず、指紋と購買履歴の情報の蓄積だけでも十分です。レジで指紋認識の装置に指を当てると、蓄積ポイントや購買履歴がすぐ現れます。むしろこの方が、簡単ですし経費がかかりません。

長崎の料亭「花月」に行って来ました

修学旅行以来という、長崎に行って来ました。ある勉強会に参加する為に訪問しました。長崎空港は海のど真ん中にあり、まさに海に降りてゆく感じです。長崎市内に入る道路からの景色は、ちょっと奇妙でした。目の前に海が広がり、そのすぐ向うに山がそびえます。なんだか、海が大きな川や運河のような錯覚に陥ります。

ここは、坂本龍馬や勝海舟ゆかりの街です。私の故郷には神戸がありますが、ここもかつては軍港であり、幕末の海軍操練所は、やはり、坂本龍馬と勝海舟ゆかりの街なので、なにか不思議な親近感を覚えました。私は、そのまま市内の丸山というところにある「花月」という料亭に行きました。

写真上は、「竜の間」という部屋にある床柱です。両側の白いものが、坂本龍馬が斬りつけたという刀傷です。当時の血気が、伝わってきそうです。しっぽく料理というのが有名ですが、これには3つの作法があるのです。最初にして最大の儀式、「おかっつぁまからの御鰭をどうぞ」の言葉を聞いてから宴席を始めることです。

鯛のおひれが入った吸い物を、御鰭といいますが、これは一尾にひとつしかないおひれを出すことで、頭から尾鰭まで、まるごと一尾の鯛でもてなすという心意気をあらわしています。御鰭をいただくまでは、乾杯も、私語も厳禁、上着をきた正装のままで正座で待つのがしきたりです。乾杯や、来賓、主催者からの挨拶は、御鰭をいただいてからになります。あとは全て直箸でいただき、取り皿は二枚だけ。一枚は醤油をつけるもの用、もう一枚は、何もつけないで頂く時のものです。何も知らない私は、お行儀の悪い食べ方をして、女将さんに注意されてしまいました。(苦笑)