内海新聞 29号

先日、知り合いから「良い温泉旅館を知らないか?」と言われてご紹介したのが伊豆下田にある【花のおもてなし「南楽」(なんらく)】です。21種類もの天然温泉風呂があり、ほとんどが貸し切りにできます。食事もサービスも良く、ご紹介して泊まられた方は絶賛でした。→0558-62-0171

秀逸「ワン切り」マーケティング

なにごとも人の印象とは本当に流動的なものだと思います。いったい何が人の印象を決定していくのか?人の意見を気にせず、純粋にまっすぐそのものを見て判断することはとても大切なことだと思っています。世の中で必要ないと思われているものでも、見る角度によっては、とても重要なヒントが隠されている場合もあるのです。判断の基準ですが、私は生粋の関西の商人ですので答えは簡単です。「損か?得か?」「儲かるか儲からないか?」だけです。これは何も金銭的なことだけではありません。

(1)それが世間相場よりも価値があるかどうか?
(2)自分にとって必要なものかどうか? という2点です。

余談ですが、子供の頃、何か珍しいものを友人に見せて自慢すると、その時に出る質問はいつも同じです。「どこで見つけたん?」「それ、なんぼやった?」の2つです。関西では、すでに子供のころから「損得勘定」が備わっています。世の中を今騒がしている「ワン切り」ですが、私はなかなか巧妙なマーケティング手法だと思って関心しています。これはいわゆる、「電話のダイレクトメール」です。

想像してください。あるところから、自宅に郵便のダイレクトメールが送られてきたとします。その封筒をみて、ハナから興味がなければそのままごみ箱へポイ!です。興味があれば開封して詳しい内容を見ます。

では「ワン切り」はどうでしょうか?「今からご案内しますよ」という合図のベルを一回鳴らしますが、それだけです。かかって来た方も興味がなければ、電話をかけ直さなければ良いだけです。しかも、この段階では、電話代金は掛かりません。そう考えると、ワン切りも「電話のダイレクトメール」です。

ところで、今でもよく送信されてくる、迷惑メールも同じようなものですが、基本的に違う点があります。これは着払い郵便なのです。メールを読むには利用料金がかかります。そういう意味ではまだ「ワン切り」のほうがユーザー思考で、とても優れていると言えます。迷惑な電話セールスよりずっとマシです。ただ、これが恐喝という不正行為に使われていることが問題なのです。さて、私は「ワン切り」でこんなメニューを考えてみました。「ワン切り LOTO-6」です。いわゆる宝くじのロト6みたいなものです。 それは、こんな感じです。

「ワン切り LOTO-6」から自宅や携帯に電話が掛かってきます。しかもベルは一回だけ鳴ります。着信には電話番号履歴が・・・「03-3939-6106 (サンキューサンキューろとしっくす)」もちろんこれは仮想の番号ですが・・・。

将来的には、電話番号だけでなく、任意のメッセージも着信履歴として相手の電話に残すことができれば安心できます。つまりベルが鳴るということは、数千万の全国の電話ユーザー中からから選ばれたことになります。すでにこの段階で強運の持ち主です。早速この電話番号に掛け直します。不安であれば「184」を付けて相手に非通知で掛け直してみて、内容だけ確認します。音声で案内が流れます。次にスポンサーのコマーシャルが流れ、それをまず聞かなければなりません。

その後に、LOTO‐6にチャレンジできます。電話のボタンをプッシュして自分の好きな数字を登録します。これで操作は終了です。「ワン切り LOTO-6」の1回限りのベルが掛かってきた方は、その段階で選ばれたわけですから、当選の場合の賞金が2倍となります。

さらに、「ワン切り LOTO-6」の参加費用は無料です。なぜなら最初に流れるコマーシャルを聞くことで、スポンサーが広告費として費用を負担してくれます。当選すれば、当選案内の電話が掛かってきます。もしも、こんなワン切りが流行ったら、みんなワクワクして、1回限りのベルが鳴るのを待っているのではないでしょうか?これが普及すると、掛け直しの確率も高くなり、NTTやNTTドコモの通話料収入も増えてゆくかも?!いやはや、稚拙な企画ですが、そのサービスがその人にとって価値があるかどうかで、印象が大きく変わってきます。新たなマーケティング手法の誕生です。

今のワン切りも工夫次第で変わってきます。ワン切りでかかってきた電話に掛け直すと録音テープが流れます。これはアダルトではなく、教育基金への寄付のお願いテープです。1分間聞くことで100円の寄付金が電話代と一緒に引き落とされます。ワン切りワンコインボランティア。寄付金依頼の攻めの営業活動です。ワン切りという新たなマーケティングの誕生です。世間ではワン切りを排除しようと躍起になっていますが、実はすごい大きなビジネスモデルとビジネスチャンスを失うことになるかもしれません。でも、交換機を輻輳させるような迷惑は絶対にいけません。利用には限度が必要ですが・・・。

エルトゥールル号のまだまだある秘話

これは、聞いた話ですが、内海新聞27号のエルトゥールル号のお話にはいろいろな隠された秘話があるようです。27号に書きましたようにエルトゥールル号は明治23年に台風の影響で和歌山県沖で遭難しました。ところが、このちょうど1年前にも同じように、この和歌山県沖で英国客船が台風で遭難する事件があったそうです。その船は豪華客船で数百人の英国人と約100人の日本人が乗船していたそうです。船は転覆し全員が海に投げ出されました。

英国客船の船長は救難ボートを降ろし、救難活動を行い全員を救助したそうです。しかし、救助されたのは英国人だけで、日本人は全員荒波に飲まれて亡くなったそうです。この話は、英国民を全員救助した英雄として、あちらの小学校の教科書には載っているそうですが、日本人としてはひどい話です。この事件は、当時日本でも報道され、全国から非難の声があがったそうです。

その翌年、同じ場所で同じように外国船が遭難する事件が起こりました。これがエルトゥールル号事件です。日本人として心理的に複雑だったはずなのですが、身を呈して救助にあたった姿が、更に日本国民の心を打ったのだと思います。当時、この話に感動した「山田寅次郎」という人が、一民間人として新聞社などの協力を得ながら全国を歩いて義捐金を集め、それを携えてトルコに渡られたそうです。1892年4月4日、イスタンブールに上陸した山田さんは、当時の外務大臣サイド・パシャ氏に義捐金を手渡し、皇帝アビドゥル・ハミト2世に拝謁しました。

山田寅次郎さんはトルコ側の要請で、そのままトルコに留まって日本語を教え、日本とトルコの友好親善に尽されました。この時の教え子の中には、後にトルコ共和国初代大統領となる、ケマル・パシャ氏もいたそうです。このような、日本人の献身的な行動がトルコ人の心を動かし熱狂的な親日国家となっていったのでしょう。

現在、国連でもトルコはいつも日本側について協力を惜しまないそうです。なお、今回のワ-ルドカップでは、トルコ代表がユニフォ-ムを和歌山県串本町に寄贈されています。

先月号の万年筆の拡大写真

先月号の万年筆のペン先の拡大写真ですが、ごく一部の読者様からちょっと卑猥ではないかとご指摘がありました。実際の写真はもっとペン先らしいのですが、写真編集の段階でちょっとイメージが変わってしまいました。どうぞご容赦下さいませ!

葛飾北斎の流星哲学

シーソーアソシエイツという会社の古村社長は私の広報戦略アドバイザーです。企業の様々な広報活動の事例を毎月レクチャー頂いています。
先日、雑談の中で、私が「夜空の星」が大好きという話をしたら、「葛飾北斎」という浮世絵師の話になりました。

『内海さん。世界の三大巨匠というのをご存じですか?それは、「レオナルド・ダ・ビンチ」「ミケランジェロ」、そして「ラファエロ」ですが、「葛飾北斎」もその中に並び称される偉大な芸術家なんですよ。』と言われました。

北斎といえば教科書で見たくらいで、以前、緒方拳さんの主演で「北斎漫画」という映画があったということぐらいの知識です。北斎は広重のような浮世絵師とはかなり違っていたそうです。

北斎も「星」が大好きで、特に「北極星」がお気に入りだったようです。北斎の「北」は「北極星」の意味なのだそうです。天体の星が北極星を中心にゆっくり回ってゆきます。池の水面に映ったその星の動きを、じーっと眺め続けたそうです。そして、その星の移動する軌跡を紙に写し、それが、すべての版画の絵の基礎になったそうです。北斎の版画の緩やかな曲線はすべて星の動きを描いたものです。

南蛮渡来の望遠鏡をどこからか手に入れ、当時の高層ビルだった、浅草の陵雲閣という浅草十二階のてっぺんから星をのぞいていた、超変人です。生涯で92回引越しをし、自らを「画狂」と呼ばせました。この名前もたくさんあって、まったくもって正体不明。ゴッホやピカソもこの北斎の絵を見てから、そのタッチが変わってしまったという位、世界の絵画に強い影響を与えたそうです。